米国住宅用地を裏付けとする「インカム・キャピタルゲイン型商品」を提供=新たなオルタナティブの選択肢に-米ウォルトンのドハーティ社長
2026年04月28日 07時30分
(左はビル・ドハーティ社長、右はマネージング・ディレクター 東南アジア地域のジェームズ・ビューカナン氏) 米国の不動産アセットマネジメント会社のウォルトン・グループ(本社アリゾナ州)は4月、日本の子会社や証券会社を通じて、米国住宅用地を裏付けとするインカム・キャピタルゲイン型商品「USマイホーム・ファンド」の販売を開始した。日本で個人投資家向けに公募投信を提供するのは、初めて。ビル・ドハーティ社長がこのほど来日し、時事通信社とのインタビューに応じた。
このファンドは、不動産を一括で取得して、住宅メーカーの着工スケジュールに合わせて住宅用地を段階的に供給することで、住宅メーカー向けのファイナンスを基盤としたインカム収益と、不動産の価値向上によるキャピタル収益の獲得を目指す。
運用開始から3年間は解約ができないなど流動性が低いものの、株式や債券価格と相関の低い、新たなオルタナティブ戦略へのアクセスを提供する。インタビューの主な内容は以下の通り。
-ウォルトン・グループとは
ドハーティ社長 1979年の創業で、未開発不動産に特化した不動産投資や管理を行ってきた。管理資産は45.3億ドル(約7100億円)、管理地面積は8万9000エーカー以上と山手線内の約6倍に及ぶ(2026年2月時点)。
日本には1997年に進出し、これまでは主に富裕層向けに米国不動産のダイレクト投資商品を展開してきた。今回、日本で個人投資家向けの公募ファンドを提供するのは初めてとなる。
-米国の住宅市場の状況は
ドハーティ社長 米国の戸建て・集合住宅は、人口動態に裏付けられた着実な需要があるため、ファンダメンタルズの強い市場だ。リーマン・ショックで住宅価格が暴落し、それ以降は、供給が極めて低い水準で推移してきた。一方で、人口が着実に伸び続けたことで、慢性的に供給不足が続いている。
-ウォルトン・グループのビジネスモデルは
ドハーティ社長 ウォルトン・グループは、米国で「土地供給プラットフォーム」を展開している。ビジネスは大きく二つある。一つは、更地を取得し、住宅建築に必要な許認可の取得などを進めたうえで、住宅メーカーの着工計画に合わせて段階的に供給するキャピタルゲイン型。もう一つは、開発用地または造成済み宅地を一括取得し、これを段階的に供給することで、インカム収益の獲得を目指す事業だ。
ビジネスは大きく二つある。一つは、更地を取得し、住宅建築に必要な許認可の取得などを進めたうえで「すぐに建築できる状態」に価値を高めて住宅メーカーの着工計画に合わせて段階的に供給する、つまり土地価値が上がった分を売却益として得るキャピタルゲイン型だ。
もう一つは、収益型の事業である。この場合、開発用地または造成済み宅地を一括取得し、住宅メーカーに対して段階的に供給する。土地代金の決済は住宅販売時に行われ、それまでの間、住宅メーカーから未払い残高に対して所定の利息が支払われる。これにより、継続的な収益の獲得を目指す事業だ。
住宅メーカーは、土地を取得するために寝かせていた資金を抑えることが可能になり、資本効率やキャッシュフローを改善することができる。一方、ファンドの投資家は、住宅メーカーから得られるインカム収益や、不動産の価値向上による値上がり益(キャピタル収益)を獲得することが期待される。
当社は、米国の大手住宅メーカーと取引している。彼らは高い信用格付けを取得しているほか、住宅販売による一戸当たりの粗利率も適正な水準を確保している。
-「USマイホーム・ファンド」は
ドハーティ社長 ケイマン籍のオープン・エンド契約型外国投資信託で、運用期間は6年(運用会社の判断で1年間の延長)だ。税制については、源泉分離課税が適用される。最低買付額は300万円に設定しており、より幅広い個人投資家の皆さまに購入いただけるようにした。
このファンドは、米大手住宅メーカーから受領する金利収益等を原資として、半年ごとに年率5.5%程度の分配を目指している。さらに、物件の売却益により最終的に年率10%超のリターンの提供を目標にしている。
一方、不動産の取得から資金回収まで一定の時間を要するため、運用開始から3年間はロックアップ期間としており、2029年3月末までは解約ができない。
この商品は、流動性が低い代わりに、安定的な運用を目指すファンドとして、日本の個人投資家のポートフォリオ運用に役立てていただきたい。



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