一部に無理をした投資も=物価高騰下でNISA投資家の状況を調査-家計診断・相談サービス「オカネコ」
2026年04月30日 06時30分
(出所)「オカネコ NISAによる家計圧迫の実態調査」(クリックで表示)
(出所)「オカネコ NISAによる家計圧迫の実態調査」(クリックで表示) 国内最大級の家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する400F(本社東京、中村仁社長)が「オカネコ」ユーザーのうちNISA利用者を対象に家計状況を調査したところ、投資のために生活費を削るなど、一部に無理な投資をしている人がいることが分かった。
◆「ゆとりがなくなった」が約3割
初めに「昨年度と比較して家計のゆとりはどう変化したか」と尋ねたところ、約3割が「ゆとりがなくなった」と回答した。「あまり変わらない」は53.1%だった。調査は4月に243人に実施した。
「ゆとりがなくなった」と回答した人に、その理由を尋ねたところ、「生活用品や光熱費などの物価高騰」が83.8%でトップ。次いで「収入の減少」が19.1%、「入学・進級・引っ越しなど新生活特有の支出」が16.2%だった。「新NISA等の投資への回しすぎ」は8.8%だった。
◆「投資のために生活費を削っている人」が約1割
(出所)「オカネコ NISAによる家計圧迫の実態調査」(クリックで表示) 調査の中で、積立金額の状況を尋ねたところ、「計画通り継続中」が78.8%を占めた。ただ、「多少無理して継続中(生活費を削っている)」という人が10.4%いた。さらに、「減額・一時停止した」(8.3%)、「すでに一部を売却して生活費に充てた」(1.7%)とする回答もあった。
オカネコでは「日々の生活余力を削って投資を優先する『家計の歪み』が発生している兆候とも捉えられる」と指摘した。
◆「預金は3カ月未満」が4人に1人
(出所)「オカネコ NISAによる家計圧迫の実態調査」(クリックで表示) 「投資を除いた『すぐに使える現金(銀行残高)は月間生活費の何カ月分か』を尋ねたところ、「6カ月分以上」が59.3%を占めたが、「3カ月分未満」という人が24.9%いた。
オカネコでは「4人に1人が突発的な支出やさらなる物価高といったリスクに対する『現金の備え』が極めて薄い状態で投資を継続していることが確認された」と分析した。
◆暴落なら約3割が市場からの退出を検討
「今後、仮に保有資産がさらに20%以上急落する局面を迎えた場合、現在の資産を売却せずに持ち続けられる自信はありますか」と尋ねたところ、「何があっても絶対に売らない」(35.3%)、「不安になるが、おそらく持ち続けられる」(34.0%)を合わせて、約7割が長期投資を完遂できると回答した。
一方で、「含み損の額によっては一部売却を検討する」(21.6%)、「これ以上の損失を防ぐためにすぐ売ると思う」(4.6%)、「恐怖を感じ即座に現金化する」(3.7%)と、投資を減額したり、マーケットから退場したりすることを検討する投資家も一定数いることが分かった。
オカネコでは「家計に余力がなく、かつメンタル面でも防衛機能が働いている層にとって、直近の本格的な調整局面は極めて高いストレスになっていることが推測される」と分析している。
(出所)「オカネコ NISAによる家計圧迫の実態調査」(クリックで表示)
(出所)「オカネコ NISAによる家計圧迫の実態調査」(クリックで表示)
◆「専門家に診断してほしい」は約4割
「専門家に『あなたの家計に合った正しい投資額』を診断してほしいと思うか」と尋ねたところ、「はい」は42.3%、「いいえ」は45.2%だった。「すでに相談している」とする人も12.4%いた。
オカネコでは「物価高や地政学リスクといったさまざまな変数が重なる中で、個々の家計状況に即した『持続可能な投資プラン』への見直しを求めるニーズが顕在化している」と見ている。
◆家計余力の不足はレジリエンスを低下させる
オカネコは、今回の調査結果について「新NISA開始から3年目を迎え、物価高騰という厳しい外部環境下においても、多くの投資家が資産形成を継続しようとする強い意欲が確認された」と評価した。
ただ、「約4人に1人が、生活防衛資金が3ヶ月分未満であっても投資を優先しており、家計の余裕が限られた状態で『バランスの見直し』が必要な実態が明らかになった」と指摘した。
また、「理論上は『長期保有』を理解していても、家計の余力不足が心理的なレジリエンス(回復力)を低下させ、一時的な動揺による狼狽売りを招きかねないリスクが懸念される現状がうかがえる」と分析している。
◆400Fと「オカネコ」
400Fは、「お金の問題を出会いで解決する」を理念に、2017年11月に設立された。家計改善、資産運用、保険などお金に関するさまざまなアドバイスを、ワンストップで無料相談できる国内最大級のプラットフォーム「オカネコ」を運営している。
「オカネコ」は、スマートフォンから居住地や年齢、年収、家族構成などの約20の質問に答えるだけで、同エリア・同年代・同世帯構成の人と比較した家計状況を診断してもらえる。さらに、診断結果から推定した簡易ライフプランや、FPなどのお金のプロからのアドバイスコメントが届き、チャットや面談で個別相談もできる。



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