公募投信残高、190兆円を超える=7カ月連続で過去最高-8月の投信概況
2023年09月14日 08時00分
(出所)投資信託協会(クリックで表示)
投資信託協会がまとめた8月末の公募投信残高は、前月比0.9%増の190兆1072億円となり、7カ月連続で過去最高を更新した。また、日銀や機関投資家が多く保有する上場投信(ETF)を除いた残高は、前月比1.4%増の101兆5889億円となり、こちらも7カ月連続で過去最高を更新した。
8月は、円安が進み外貨建て資産の運用益が拡大した。また、投資家からの資金動向を見ると、公募投資(除くETF)の純資金流入額は、9258億円と過去1年間の平均(5984億円)を上回る規模で、3カ月連続の流入超過となった。引き続き、国内外の株式に投資するファンドやバランス型ファンドが人気だった。
松下浩一会長は、9月7日に日本で初めて、特定の指数に連動しないアクティブETF(上場投信)が上場したことについて、「アクティブETFは、市場が開いている間は売り買いが自由にできるというメリットがある。日本株のマーケットが盛り上がり、世界の中である程度の地位を占めつつある中で、投資家にとって魅力的な商品になるだろう。今後も、上場する動きが続くと見ている」と話した。
また、来年1月のスタートまで3カ月余りになった新しいNISA(少額投資非課税制度)について、「新聞や雑誌で取り上げられ、話題になる機会が増える中で、国民の間で資産形成に対する認識がジワリジワリと高まりつつある。現行のNISAの残高も着実に積み上がっているし、待機資金もあると思うので、新NISAの普及に期待している」と述べた。
【投信協会】ホームページ
https://www.toushin.or.jp/index.html