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ピクテ、新NISA対応でファンド拡充=債券型とマルチアセット型を新規設定へ

2023年07月24日 14時00分

(出所)投資信託協会「NISA成長投資枠の対象商品」に、ピクテ・ジャパンが明らかにした設定予定ファンドを追加。愛称と協会分類は時事調べ(出所)投資信託協会「NISA成長投資枠の対象商品」に、ピクテ・ジャパンが明らかにした設定予定ファンドを追加。愛称と協会分類は時事調べ(クリックで表示)

 欧州系運用会社のピクテ・ジャパン(本社東京、萩野琢英社長)は、来年1月にスタートする新しい少額投資非課税制度(NISA)に向けた商品戦略を発表した。7月10日までに「成長投資枠ファンド」に28本を届け出たほか、債券型とマルチアセット型の3ファンドの設定を決め有価証券届出書を提出した。最終的にはさらに2ファンドの新規設定を検討している。

 脇谷雄介 プロダクト・マネジメント部 商品開発チーム・ヘッドは、新しいNISAで提供する商品ラインナップについて「当社の主要な株式ファンドに加えて、マルチアセットや債券、金に投資するファンドなど、幅広いカテゴリーに対応した」と説明した。

 同社の「成長投資枠ファンド」を見ると、既存ファンドでは、世界の高配当利回りの公益株に投資する「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(1年決算型)」や新興国の高配当利回り株式に投資する「ピクテ新興国インカム株式ファンド(1年決算型)」、オンライン専用の低コストのアクティブ運用ファンド「iTrust」シリーズなどが並んでいる。

 株式型以外では、マルチアセット型の「ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(1年決算型)愛称:ノア・リザーブ1年」や「ピクテ・ゴールデン・リスクプレミアム・ファンド(1年決算型)愛称:ポラリス」、金に投資する「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり/なし)」など、分散投資に適した幅広いファンドを準備した。

 新規ファンドでは、日本を含む世界の公益企業の債券に投資する「ピクテ・グローバル・インカム債券ファンド(隔月決算型/1年決算型)」を8月31日に設定する。「公益企業はデフォルト率が相対的に低い傾向にあり、信用リスクを抑えた運用を行う方針だ。各国中央銀行の利上げにより、世界公益社債の利回りが上昇しており、魅力度も増している」(脇谷氏)という。

 また、9月8日に設定するマルチアセット型の「ピクテ・プレミアム・アセット・アロケーション・ファンド」は、「三世代に資産をつなぐ分散投資」をコンセプトに、日本に運用チームを置いて、中長期の資産の運用・管理を行う。また、情報提供もさらに充実させる。

 「つみたて投資枠」には、「iTrustインド株式」と「iTrust世界株式」が対応する。「iTrustインド株式」は、信託報酬率が最大年率0.9828%(税込み)程度と、同一カテゴリーのファンドで最低水準になっている。

萩野社長


 萩野社長は、新しいNISAについて「非課税保有限度額が1800万円で年間投資枠が360万円なので、最短でも5年をかけてポートフォリオを構築する仕組みになっている点が、とても良い」と指摘。「投資タイミングを分けて、時間分散でポートフォリオを構築することが重要だ」と指摘した。

 また、「マーケットが調整局面に入って、資産が値下がりすることも念頭に置いて、値動きの異なるさまざまなアセットや、地域、通貨に分散する」とともに、「マーケットが値下がりしても、継続的に投資すること大切だ」と述べた。

 

 

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