不思議ではないが、リスクもある=日経平均の3万円回復で-日興アセット・神山氏
2021年02月16日 06時36分
日経平均株価の推移(クリックで表示)
日興アセットマネジメントの神山直樹チーフストラテジストは、15日の東京株式市場で日経平均株価が30年6カ月ぶりに3万円台を回復したことについて、「不思議ではないし、行き過ぎというほどおかしくないが、リスクが何であるか確認しておくことが大切だ」と指摘した。
神山氏は、今回の株価上伸のきっかけについて、①12日にテレビ会議方式で開催された先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で、米国のイエレン財務長官が各国に財政拡大を強く求めたこと ②米国でワクチン接種が始まり、感染者数の拡大が収まりつつあるとの見方が強まっていること-を挙げた。
日本についても「製造業を中心に業績の年度予想の上方修正が相次いでおり、首都圏などで発令された非常事態宣言の効果も見えて、正常化への期待が高まっている」と分析している。
リスク要因については(A)米国の民主党がコロナショックから経済が回復する前に増税を主張する場合 (B)ワクチンの効き目が限定的な場合 (C)人々の不安が強く、給付金をためこんで消費しない場合-と指摘した。(了)
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