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〔マーケット見通し〕世界経済、回復トレンドは持続可能-三井住友DSアセットマネジメント

2022年03月01日 10時00分

チーフマーケットストラテジストの市川雅浩氏

 三井住友DSアセットマネジメントは、ロシアのウクライナ侵攻を受け、世界経済への影響や金融市場の見通しについて3本のリポートをまとめた。

「マーケット・デイリー」では、ロシアの一部銀行を国際銀行間通信協会(SWIFT)から排除する新たな経済制裁について、「ロシアが経済運営に大きなダメージを受ける」ものの「制裁を課す側にも供給不足や物品の価格上昇等を通じて経済面でのダメージになる」と分析した。その上で「制裁が効いて地政学リスクが後退すれば、投資家のリスク許容度も高まるだけに、効果が注目される」と指摘した。

また「市川レポート」で、チーフマーケットストラテジストの市川雅浩氏は「対象銀行が予想外に広がり原油急騰とならない限り、SWIFT排除による株式市場の深刻な混乱は、回避できる余地がある」と分析した。

さらに「マーケットの視点」では、今後のメインシナリオとして、「何らかの戦況の区切りで当面の事態収拾が図られ、商品市況などは世界経済が吸収可能な範囲に戻る」という状況を想定した上で、「2022年のマクロ経済は悪化(成長率低下、インフレ率上昇)するが、(コロナショックからの)経済再開による回復トレンドという構図は維持可能であり、中国が欧米との対立を極端に強めなければ、アジアは相対的に安定を維持できる」と分析した。

 株価の見通しについては「短期的には原油価格などがオーバーシュートするリスクが意識され、世界経済の下振れが1%に接近する可能性が意識される局面でダウンサイドを追加的に織り込む動きとなる」ものの、「その後は、商品市況が落ち着きを取り戻すにつれ、株式市場も回復するというパターンが想定される」と指摘した。

【マーケット・デイリー】ウクライナ情勢下、忍耐が求められる米国株式市場 地政学リスクと根強いインフレ圧力
https://www.smd-am.co.jp/market/daily/marketreport/2022/02/news220228us.pdf

【市川レポート】SWIFTからのロシア排除が株式市場に与える影響について
https://www.smd-am.co.jp/market/ichikawa/2022/02/irepo220228.pdf

【マーケットの視点】ロシア・ウクライナ情勢を受けた世界経済・金融市場の見方の整理
https://www.smd-am.co.jp/market/daily/focus/2022/focus220228gl.pdf

 

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