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米国ファンド市場、最新トレンドを紹介=パッシブ、アクティブETF、プライベート-モーニングスターのラットン氏

2026年03月13日 07時00分

(ローラ・ラットン氏)(ローラ・ラットン氏)

 米国モーニングスター マネジャーリサーチ部門 グローバル責任者のローラ・ラットン氏が来日し、メディア懇談会を開いた。ラットン氏は、①パッシブ運用の優位性 ②アクティブETFの台頭 ③パブリック市場とプライベート市場の融合-を挙げて、米国ファンド市場の最新トレンドを紹介した。主なポイントは以下の通り。

◆パッシブがアクティブを引き離す

 米国の個人投資家は、2008年のリーマン・ショック以降、パッシブ運用を好む傾向を強めている。2023年以降、パッシブ・ファンドの資産総額がアクティブ・ファンドを上回った。

 その理由は、パッシブ運用のパフォーマンスが、アクティブ運用を上回っていることだ。短期(2025年6月までの1年間)で見ると、パッシブ戦略のリターンを上回ったアクティブ戦略の割合は約3割だった。長期(25年6月までの10年間)では約2割にとどまった。

(出所)モーニングスター・ジャパン(出所)モーニングスター・ジャパン(クリックで表示)
(出所)モーニングスター・ジャパン(出所)モーニングスター・ジャパン(クリックで表示)


◆アクティブETFが急拡大

 特定の指数に連動を目指さない上場投信「アクティブETF」が、運用残高とファンド本数を伸ばしている。2023年以降、ファンドの運用内容などの情報公開を進め、透明性を高めたことで、拡大のテンポが加速した

◆プライベートアセットは拡大続く

 米国において、投資の王道は「パッシブで低コスト」だが、プライベートファンドは、そうした投資スタイルとはまったく異なり、流動性が無かったり、コストが高かったりする。

 プライベートファンドの残高の推移を見ると、伝統的な商品が伸び悩む中で、富裕層向けの新商品が拡大しており、2029年には合わせて24兆ドルに達すると予想している。

◆コスト開示で工夫、メダリスト・レーティングを付与

(出所)モーニングスター・ジャパン(出所)モーニングスター・ジャパン(クリックで表示)
(出所)モーニングスター・ジャパン(出所)モーニングスター・ジャパン(クリックで表示)


 モーニングスターは、プライベートファンドを新たなカテゴリーに分類し、投資家に情報提供している。

 例えば、プライベートファンドは、一般的なファンドの3倍程度のコストがかかることが分かった。情報開示にばらつきがあり、運用費用を比較しにくいことから、「総収入が8%増えた場合」「10%増えた場合」といったシミュレーションを示すことで、成功報酬を含めた運用費用を比較できるようにした。

 このほか、プライベートアセットを含めたモデルポートフォリオを提供し、オルタナティブ資産への配分を可視化した。さらに、運用プロセスや運用担当者、運用会社を定性・定量の両面から評価する『モーニングスター・メダリスト・レーティング』を、プライベートファンドに付与している。

 

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