アイザワ証券と今村証券、ゴールベースアプローチ型ラップを推進=預かり資産400億円を突破、生涯にわたる資産運用をサポート
2025年11月25日 07時00分
アイザワ証券(本社東京、藍澤卓弥社長)と今村証券(本社石川県、今村直喜社長)は、ゴールベースアプローチ(GBA)型ラップの残高が400億円を突破したことを記念して、パーティーを開催した。両社社長があいさつし、支店の担当者らが取り組み事例を紹介した。
GBA型ラップは、投資一任契約に基づく資産運用サービスだ。アドバイザーが対面でコンサルティングを行い、お客さまの目標(ゴール)に向けた運用プランを作成する。さらに、運用開始後も定期的にアフターフォローを実施し、お客さまの生涯にわたる資産運用をサポートする。
両社が販売するGBA型ラップは、日本資産運用基盤が考案・設定し、金融サービス会社QUICKがフロントソリューションを開発した。アイザワ証券が投資一任会社、今村証券が媒介会社、組み込まれる専用投信は朝日ライフ アセットマネジメントが組成・運用している。アイザワ証券のGBA型ラップ「スマイルゴール」と今村証券の「未来設計」の残高の合計は、11月11日時点で430億円に拡大している。
◆人生の伴走者、お客さま本位の姿勢を貫く
(藍澤社長) 藍澤社長は、冒頭のあいさつで「2023年8月にGBA型ラップサービスの提供を開始して以来、一貫してお客さま本位の姿勢を堅持してきた。相場の変動に一喜一憂せず、お客さまのゴール達成のために丁寧なコンサルティングを徹底してきたことが、400億円という数字に表れている」と述べた。
今後についても「お客さまとそのご家族の人生の伴走者として、より質の高いサービスを提供し、金融業界に新たな価値を創造していければと願っている。GBA型ラップのさらなる普及を通じて、一人でも多くのお客さまが豊かな未来を築けるように取り組んでいく」と決意を語った。
◆GBA型ラップをエンジンに、預かり資産の拡大をめざす
(今村社長) 今村社長は、乾杯のあいさつの中で「預かり資産をベースとした経営を推進している。GBA型ラップをエンジンとして、1000億円、2000億円と預かり資産を拡大していきたい」と抱負を語った。
今村証券営業推進部長の水間一茂氏は、同社のGBA型ラップ「未来設計」の展開について「お客さまに寄り添った提案を行うため、お客さまが何のために資産運用するのか、目的を明確にすることから始めた」と紹介した。大きな資産を一括で運用する高齢層のお客さまには「市場リスクを最小限に抑えるように、将来を見据えたプラン設計を行い、お客さまに安心して長期運用してもらえるように工夫している」と説明した。
現役世代については「老後資金に不安を抱えている人が多いことから、働きながら無理なく老後資金を形成できるように、ヒアリングを重ね、お客さまに合ったプランを作成することで、信頼関係を構築している。契約後もアフターフォローを続ける中で、『未来設計』以外の商品提案にもつながる事例も多数出ている」という。こうした好事例を社内で共有し、サービスの向上に努めている。
その上で「GBA型ラップの中心にあるのは、『お客さまの未来をどう描くか』というプランニングだ。単なる金融商品の販売ではなく、お客さまの人生設計に寄り添い、安心と信頼を届けることがポイントになる」と述べた。
◆複数のゴール設定、アフターフォローが好評
今村証券小松支店主任の酒井克麻氏は、「お客さまとの対話を重視する『未来設計』は、『いついつまでものお付き合い』とCMソングで歌っている当社にとって、魅力的なサービスになりつつある」と述べた。
「お客さま一人ひとりのライフプランにあった契約になるように、結婚、出産などのライフイベントに合わせて、お客さまと一緒に資産運用プランを立てている。こうした活動を通じて信頼関係を深めることで、将来にわたる地場証券としての地位を確立できるのではないかと考えている」と話した。
酒井氏は「未来設計」の特徴について「一般的なファンドラップは、運用目標が一つに限られるのに対して、『未来設計』はライフプランに合わせていくつものゴールを設定できるので、それが魅力的だという声をいただいている」と紹介した。
今村証券では、つみたて投資も注力しており、「少額投資非課税制度(NISA)の成長投資枠について『一括で大きな資金を投資するのは怖い』というお客さまには、つみたて投資によって、時間分散でリスクを軽減し、安定的な資産形成が期待できることを説明している」という。
また、アフターフォローは、お客さまのスケジュールに事前に組み入れてもらうことで、定期的な面談を実現しており、好評を得ているという。運用状況を確認しながら、お客さまと一緒に、資産運用プランの見直しを検討している。
酒井氏は「GBA型ラップは、契約して終わりでない。お客さまに寄り添った長期的な関係を構築することが大切であり、証券会社にとって、安定的な収益基盤を築くことができるサービスだと感じている。お客さまの資産運用の伴走者として、『未来設計』の普及に注力していきたい」と話した。
◆ご家族と対話、複数世代のプランニングを実現
アイザワ証券甲府支店長の阿見考晃氏は、支店の現状について「お客さまの高齢化により、顧客数の減少が進んでおり、次世代のお客さまを中心とした持続可能な顧客基盤への変革が必須になっている」と指摘。支店のメンバー全員と、ワン・オン・ワンで面談して、同社のGBA型ラップ「スマイルゴール」の必要性と支店の将来像について、ビジョンを共有したことを紹介した。
第1フェーズでは、「『スマイルゴール』の浸透」を図るため、お客さまに、GBA型ラップを理解してもらうことからスタートした。お客さまと対話を重ね、ゴールを明確にする中で、次第に契約を広げていった。
第2フェーズでは、「『スマイルゴール』の深化」に向けて、定期的なアフターフォローを継続し、お客さまとの信頼関係を深めた。その中で、新しいゴールが浮上してくれば、それを運用プランに追加し、「貯蓄から投資へ」の資金シフトを進めていった。この間、お客さまの話を聞き、人生に寄り添うことに力を入れた。
第3フェーズでは、「複数世代のファイナンシャルプランニング」に歩みを進めた。相続、事業承継などの際、ご家族にも同席してもらい、ご家族を含めた包括的なアドバイスを提供した。世代をまたぐゴールの設定で、次世代との接触を深め、複数世代にわたるファイナンシャルプランニングを提供する世帯も増えている。
現在は、「お客さまのライフプランに寄り添い信頼関係を構築するGBA型営業へのシフト」を掲げ、高齢のお客さまに対応する際には、次世代のご家族に同席してもらい、「スマイルゴール」を提案しており、そうした中で、次世代のお客さまとの関係が深まっている。



![オペレーションF[フォース]](https://financial.jiji.com/long_investment/img/opf_banner.jpg)