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サンプル(過去記事より)

大幅反発のEV株、バブル破裂も?

Tesla and Other EV Stocks Are Bouncing Back. That Doesn’t Mean the Bubble Won’t Pop.

強気、弱気派の議論やまず

「高バリュエーション持続不可能」

Courtesy Canoo

電気自動車(EV)株は数週間下げていたが、9日は大幅反発した。

52週の高値から一時37%安となったテスラ<TSLA>は9日、20%近く反発。ニーオ<NIO>は17%高、カヌー<GOEV>は約10%高だ。

しかし、弱気派は依然EV株はバブルであり、これが弾ける兆候を探している。

ゲーブカル・リサーチのルイス・ゲーブ氏は9日のレポートで「この数カ月の電気自動車をめぐる興奮はバブルの特徴が顕著だ」と書いた。ニコラ<NKLA>を例に取った詐欺の疑いなど、バブルを警告する各種の証拠リストを示した。二コラについては昨年9月にヒンデンバーグ・リサーチが投資家を欺いたと非難。二コラは否定したが、当時のミルトン会長は辞任し、株価は下落した。

ゲーブ氏のリストにはこのほか、自信過剰の最高経営責任者(CEO)も掲載されている。イーロン・マスク氏のことを指す。同氏は多くのうわさ話、そして幾つかの論争を巻き起こした。しかし、自動車会社をゼロから立ち上げたほか、宇宙船で国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を運んでいる。

ゲーブ氏は、特別買収目的会社(SPAC)と合併した、価値は10億ドルでも売り上げが皆無かほとんどない企業の「怪しいビジネスモデル」を指摘。フィスカー<FSR>やローズタウン・モーター<RIDE>をリストに入れた。

さらに「ほぼ物理的に達成不可能な(生産)台数増を想定したバリュエーション」を挙げた。想定される台数の伸びがバッテリーや半導体、リチウムの生産ペースと合致しないという。

(EV株の)バブルが崩壊しつつあるかもしれないと言う同氏は、EVに関連するバッテリーやリチウムのサプライヤー、半導体メーカーについても投資家に警告した。過去12カ月間で平均約120%上げたコンテンポラリー・アンぺレックス・テクノロジー(寧徳時代新能源科技)<300750.中国>、ライベント<LTHM>、オン・セミコンダクター<ON>が含まれる。

リサーチ・アフィリエーツのロブ・アーノット氏はゲーブ氏以上に弱気だ。9日のレポートでEVは「大きな市場の妄想」だと指摘した。企業ごとに見通しがそれぞれ大きく異なるにもかかわらず、株価の動きが全て同じことが理由だ。同氏によると、(いずれ)勝ち組と負け組に分かれるものの、市場はこれらを識別していないという。

成功の可能性がある企業についても特に前向きではない。「競争が厳しく資本集約的な自動車業界にあって、2021年1月のEVメーカーのバリュエーションが長期的に続くのは単に不可能だ」と書いた。

EVメーカーは売り上げがわずかであるにもかかわらず、時価総額は伝統的な自動車業界全体とほぼ同水準だと指摘。「自動車業界の競争や資本集約性が高水準であるという事実は、EV現象により変わるものではない」「全てのメーカーが勝者になることはできない」と加えた。

そうかもしれないが、アマゾン・ドット・コム<AMZN>はドットコムバブルの時に起業した。

テスラ高の理由は評価上げ、中国好調、インフレ懸念後退

アーノット氏とゲーブ氏はこの2週間、EVをめぐる議論において優勢だったが、9日にテスラが大幅反発したことで強気派の気分は良くなった。株価が上げたのは①ニュー・ストリート・リサーチのアナリスト、ピエール・フェラグ氏が投資判断と目標株価を引き上げた②中国の統計で世界のEV市場が依然堅調であることが示された③インフレ懸念が後退し、ナスダック総合指数が3.7%上げた―ことが理由だ。インフレ率が上昇すると金利も上がり、企業の資金調達コストが増える。また、グロース企業のキャッシュフローの大半は何年か先に発生する見込みであり、現時点で金利で得られる収入と比較すると、このキャッシュフローの価値は下がってしまう。

強気派はさらに、EVメーカーは伝統的な自動車メーカーより成長が速いため株価倍率は高くで当然だと主張する。例えば、ゼネラル・モーターズ<GM>がEVを1台売ったとすると、ガソリン車1台が売れ残る。ネットではほとんど成長がないことになる。また、自動運転のバリュエーションについて市場全体が取り組む必要があると指摘する。自動運転のソフトウエアは、これまですべての自動車メーカーが実現したことがない、特別の売り上げを生み出すことが可能だ。

 

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