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公募株式投信(除くETF)、4.9%増の135兆円=2カ月連続増加、過去最高を更新-10月の投信概況

2024年11月15日 08時00分

 
(出所)投資信託協会(出所)投資信託協会(クリックで表示)

 投資信託協会がまとめた10月の投信概況によると、公募株式投信(除くETF)の純資産総額は、前月比4.9%増の135兆7434億円と、2カ月連続で増加し、過去最高を更新した。NYダウやナスダック総合指数は下落したものの、日経平均株価が上昇し、為替も円安で推移した。

 新NISA(少額投資非課税制度)を通じて個人投資家からの資金流入が継続しており、設定から解約等を除いた純資金流入額は7269億円と、17カ月連続で流入超となった。

 一方、公社債投信やETFを含む公募証券投信全体で見ると、純資産総額は前月比3.6%増の238兆6369億円となり、こちらも2カ月連続で増加し、過去最高を更新した。

 月間の新規設定ファンド本数は35本、償還本数は53本で、運用中のファンド本数は前月比18本減少して、5799本になった。

◆運用益が高水準

 10月は、米国株が下落したものの、日経平均株価が前月末比3.1%高の3万9081円に上伸した。また、円相場は1ドル=153円64銭と、前月末に比べて10円以上、円安に振れた。このため、運用増減額はプラス5兆8580億円と高水準で、2023年11月のプラス6兆4985億円に次ぐ規模になった。

 一方、資金増減額は、17カ月連続の純流入だったが、その規模は前月を4179億円下回った。

(出所)投資信託協会(出所)投資信託協会(クリックで表示)


◆純流入はやや減速

 公募株式投信(除くETF)の純資金流入額を「設定」と「解約・償還」に分解すると、「設定」は3兆2901億円となり、前月より増加した。ただ、「解約・償還」も2兆5632億円に増加している。

 松下浩一会長は、NISAの現状について「詳細に見ると、成長投資枠の部分が若干漸減している。一方、つみたて投資枠は4月と比較して遜色ない口座数が開設されている。初心者の動向もあまり変わりはないようだ。8月に大きな相場変動があったことで、投資家がどのような影響を受けているか、もう少し様子を見てみたい」と述べた。

松下浩一会長
 

 

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