相場下落時の対応、6割が「静観」=「投資を増額」が3割=家計診断・相談サービス「オカネコ」調査
2024年11月07日 08時00分
国内最大級の家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する400F(本社東京、中村仁社長)は、「オカネコ 投資に対するリスクへの意識調査」をまとめた。この中で「相場下落局面を経験した際に、どのような行動を取ったか」を尋ねたところ、59.9%が「何もしなかった」と回答、約6割の人が相場の動きを「静観」していたことが分かった。
次いで「投資額を増やした」とする回答が28.5%と、約3割を占めた。回答者を投資額・投資歴で分析すると、「投資額が1500万円以上」や「投資歴15年以上」の人では、追加投資した人の割合が4割を超えたという。増額幅については、「約2割増やした」が69.3%で最も多かった。
一方で「投資額を減らした」(4.6%)、「投資をやめた」(3.4%)とする回答もあった。調査は、全国の「オカネコ」ユーザー776人に、9月25日~10月1日に実施した。
◆悩んでいること、「見極め」「資金」「知識不足」
調査の中で、「現在、投資で悩んでいること」を尋ねたところ、「経済状況の変化への見極め方が難しい」(41.2%)、「投資資金がもう少し欲しい」(40.3%)、「知識・情報が不足している」(40.1%)の三つが、ほぼ同率で上位に並んだ。このほか「現在のポートフォリオが適切かどうかわからない」(29.4%)とする回答も多かった。
同社では「投資額・投資歴で分析すると、『投資額50万円未満、投資歴1年未満』の人では、約2人に1人が『知識不足』を感じている。一方で『投資額1,500万円以上、投資歴15年以上』の人では、約半数が『外部環境の見極め』や『ポートフォリオの適切性』に悩む傾向が強いことが分かった」と分析している。
◆リスクのイメージ、「元本割れ」「値下がり」
また、「『リスク』という言葉を聞いた時に感じること」を尋ねたところ、回答は多い方から「投資資本が元本割れしてしまうこと」(56.2%)、「投資商品の価格が下がること」(35.8%)、「投資商品の価格の振れ幅が上にも下にも大きいこと」(33.1%)の順だった。
同社では、「投資経験の有無で分析すると、投資をしていない人ほど『元本割れに対する不安』が強いことが分かった。また、『わからない』とする回答も多いことから『自分が何をリスクとして考えているか』を整理できていないことが、投資を始めるときの心理的なハードルになっている可能性がある」と指摘した。
◆投資経験や投資額によって大きな違いがある
400Fでは、今回の調査結果について「相場下落時の対応やリスクへの認識には、投資経験の有無や投資額・投資歴によって大きな違いがあることが明らかになった」と分析。 「投資を行っていない人、投資初心者の人は『投資とは何か』『リスクとは何か』『自分が許容できるリスクは何か』を理解することで、投資を資産形成の一助として活用できる可能性がある」とアドバイスしている。
また、「オカネコは今後も、ユーザーそれぞれの考えやライフプランニングをもとに、投資の悩みの解決や投資スタイルの確立を、お金のプロの目線でサポートしていく」と話している。
◆400Fとオカネコ
400Fは、「お金の問題を出会いで解決する」を理念に、2017年11月に設立された。証券・保険・銀行等に関するさまざまな悩みをワンストップで無料相談できる国内最大級のプラットフォーム「オカネコ」を運営している。
「オカネコ」は、スマートフォンから居住地や年齢、年収、家族構成などの質問に答えるだけで、同地域・同年代の人と比較し、ユーザーの家計状況を診断する。その後、診断結果をもとにFP(ファイナンシャルプランナー)やIFA(金融商品仲介業者)等のお金のプロからアドバイスコメントが届き、チャットで気軽に相談することができる。