機動的運用で、インカムと成長の両立目指す=アムンディ・みらい定期便-創設者のピロンディーニ氏
2024年05月08日 13時30分
Amundi USのエクゼクティブ・バイス・プレジデントでCIO(最高投資責任者)、ポートフォリオ・マネジャーのマルコ・ピロンディーニ氏が来日した。アムンディ・ジャパンのバランスファンド「アムンディ・みらい定期便」の主要投資ファンド「Amundi Funds インカム・オポチュニティーズ」の創設者で現在も運用を担当している。
「アムンディ・みらい定期便」は、世界中のあらゆる資産を対象に、高い利回りで割安な資産を発掘し、機動的な資産配分変更で、株式よりも安定的な値動きの下で、堅調なパフォーマンスの実現をめざすファンドだ。
ピロンディーニ氏は、このファンドについて「インカム収入を求めている方や、元本の成長を求めている方を対象に、低めのリスクで運用している商品だ」と紹介した。その上で、「このファンドのユニークな点は、規模の大きな資産クラスだけでなく、『マイクロ・アセット・クラス』に投資していることだ」と説明した。
例えば、小型の割安株やREIT(不動産投資信託)、自然災害が発生したときに償還元本が減少する「カタストロフィボンド」、償還や利率の条件が株式等に連動する「エクイティ・リンク・ボンド」、エネルギー事業に投資する「MLP」など、有利な条件の小規模なアセットに機動的に投資して、リターンを積み上げている。
ピロンディーニ氏は2011年に、このファンドを立ち上げた。「当時は金利が実質ゼロで、伝統的な株式40%・債券60%のポートフォリオでは、投資家が求めるリターンを生み出しにくい状況だった」という。そうした中でこのファンドは「ベンチマークを追うのでなく、インカム収入や元本の成長を求める顧客のニーズを追求した。また、投資の機会(オポチュニティーズ)あれば柔軟に変化することで、投資のソリューションを顧客に提供することをめざした」と説明した。
「アムンディ・みらい定期便」は2024年3月末で、設定来の騰落率(税引き前分配金再投資)が90.3%、純資産総額が1006億円に拡大している。