成長投資枠に「投信・株式・米株の積み立て」を用意=新NISAのあらゆるニーズに対応-楽天証券の楠社長
2023年08月03日 09時00分
楽天証券の楠雄治社長は2日開いた決算説明会で、2024年1月にスタートする新しい少額投資非課税制度(NISA)への取り組みについて説明した。この中で、「成長投資枠」について、スポット購入だけでなく「投信・株式・米株の積み立て投資」を可能にするなど、あらゆるニーズに対応できる多様な商品ラインアップを用意する方針を明らかにした。
楠社長は「当社は若い投資家が多いので『つみたて投資枠』が中心になると思うが、『成長投資枠』についても少額から取り組める商品サービスを提供することで、より幅広いお客さまにNISAを有効活用していただきたい」と指摘した。日本株の中には1単元への投資額が600万円を超えるような大型株もあるが、単元未満株取引を利用することでNISA口座での投資が可能になるという。
また、楠社長は「長期の資産形成をしっかりサポートするという観点に立って、投資家に対するアフターフォローや投資教育などを大切にしていきたい」と述べた。具体的には「楽天証券資産づくり研究所」を設立して、金融・経済・投資に関する教育や啓発活動を推進する。また「楽天証券AI・データ&ヒューマンラボ」で、生成AIなどを証券ビジネスに活用するための研究・開発を進める。
6月末の事業状況を見ると、NISA口座は、前年同期比20.3%増の449万5307口座に拡大した。このうち「つみたてNISA」は、同22.4%増の310万6534口座になった。「つみたてNISA」では、毎月の積立額が「3万円超」という人が62%を占めており、毎月の上限額(3万3333円)まで活用している人が多い。
楠社長は「新NISAでは毎月の積立額が10万円に拡大されることから、積立額を5万~4万円に増やす人も結構いるだろう」と予想した。