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「たわらノーロード S&P500」を新規設定=業界最低水準の信託報酬に-アセマネOne

2023年03月30日 09時00分

たわらノーロード

 アセットマネジメントOneは30日、低コストのインデックスファンド「たわらノーロード」シリーズに「たわらノーロード S&P500」を追加した。米国の代表的な株価指数であり、日本の個人投資家に人気がある「S&P500」に連動する投資成果の獲得を目指すファンドだ。購入時手数料はゼロ円で、信託報酬は業界最低の0.09372%(税込み)に設定した。

 さらに4月7日には、同シリーズの既存ファンド8本の信託報酬を業界最低水準に引き下げる。来年1月に少額投資非課税制度(NISA)が恒久化され、非課税投資枠が大幅拡充されることから、長期・分散・積立に適した商品の拡充を進める。投資信託営業本部 投資信託営業企画グループ グループ長の安達星彦氏らに話を聞いた。

◆新NISAで恒久化・大幅拡充

(出所)S&P500に連動を目指す「つみたてNISA対象ファンド」について、時事通信社が目論見書等より信託報酬を追加 (2023年3月30日時点)(出所)S&P500に連動を目指す「つみたてNISA対象ファンド」について、時事通信社が目論見書等より信託報酬を追加 (2023年3月30日時点)(クリックで表示)


-新ファンド設定や信託報酬引き下げの狙いは。

坂内卓氏(投資信託営業企画グループ マネジャー) 2018年に「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」がスタートして以降、投信業界では手数料の低いインデックスファンドの純資産残高が急拡大している。特に、米国株式インデックスの一つである「S&P500」を参照するインデックスファンドが、投資家からの資金流入をけん引している。

 「たわらノーロード」シリーズでは、米国の代表的な株価指数である「NYダウ(ダウ・ジョーンズ工業株価平均)」に連動を目指すファンドを提供しているが、「S&P500」はなかったので、投資家から以前より追加を求める声をいただいていた。

 岸田文雄首相が推進する「資産所得倍増プラン」を受けて、2024年1月からNISAは抜本的に拡充され、制度が恒久化される。これによりNISA制度のさらなる拡大が見込まれることから、「たわらノーロード」シリーズの競争力強化やお客さまの利便性向上を目指し、「S&P500」を参照するインデックスファンドをラインナップに追加した。

 さらに、4月7日からは、主要なインデックスファンド8本について、信託報酬を引き下げることを決めている。投資初心者のみなさんが投資を始める際に利用するのに適していると思われるファンドを選定した。

◆幅広い金融機関で取り扱い

(出所)つみたてNISA対象ファンドに、時事通信社が目論見書やAM-Oneのリリースを参照して信託報酬を追加(出所)つみたてNISA対象ファンドに、時事通信社が目論見書やAM-Oneのリリースを参照して信託報酬を追加(クリックで表示)


-「たわらノーロード」シリーズの概要は。

坂内氏 このシリーズは、「たわらノーロード S&P500」が加わって、36本になった。このうち、17本が「つみたてNISA対象ファンド」に選定されている。純資産額はシリーズ合計で6000億円超だ。4月7日に信託報酬を引き下げる8本だけでも4000億円を超えている。銀行や証券会社、信用金庫、信用組合など200社以上が、ネットや対面販売で取り扱っている。

◆五穀豊穣、富の象徴をイメージ

-たわらシリーズの歩みは。

岩崎奈緒子氏(投資信託営業企画グループ マネジャー) 「たわらノーロード」シリーズは、2015年12月に「たわらノーロード 日経225」を設定し、スタートした。将来に対する不安がいろいろある中で、経済的な不安を少しでも取り除けるように、長期の積立投資に適したファンドを提供しようということで、低コストのインデックスファンド・シリーズを誕生させた。

 覚えやすく、親近感を感じてもらえるネーミングにこだわり、女性社員から「かわいいね」と支持を集めた「たわら」が選ばれた。俵(たわら)は、日本で古くから使われてきた、お米を貯蔵する手段だ。「五穀豊穣」をイメージさせ、「富の象徴」とされてきた。お客さまからも「たわらさん」と親しみを込めて呼んでもらえるほどになっている。

-たわらシリーズの強みは。

安達氏 当社は機関投資家向けの資産運用にも力を入れてきた。「たわらノーロード」シリーズは、年金基金等が利用している資産規模の大きいマザーファンドを活用しており、機関投資家に提供してきた質の高い運用サービスを、個人投資家のお客さまにもご享受いただけるようにしている。

◆基本から学べる教材

-投資家向けのコンテンツは。

岩崎氏 「たわらノーロード」シリーズでは、特設サイトを設けて投資に関する教育コンテンツを充実させてきた。「資産づくりのコツ」では、長期・分散・積立の効果を、それぞれ分かりやすく図解して説明している。また、「たわらを学ぶ」では「インデックスファンドとは何か」「株式と債券の違いは何か」などを、基本に戻って説明しており、窓口の販売員の方からも好評を得ている。

 この特設サイトでは、積立投資のシミュレーションツールも提供しており、「目標額を達成するには毎月どれくらいの投資が必要になるか」といった資産形成のイメージを、お客さまに持っていただけるようにしている。実際に自分でシミュレーションしてみることで、少額の投資であっても、若いうちに早くから取り組むことで、大きな成果を期待できることがご理解いただけると思う。

(出所)アセットマネジメントOne、たわらノーロード特設サイトより

(出所)アセットマネジメントOne、たわらノーロード特設サイトより



◆積立はタイミングを選ばない投資スタイル

-投資家にアドバイスは。

安達氏 「たわらノーロード」は、積立投資で資産形成する若い世代をメインのターゲットとする商品だ。ただ、来年1月にスタートする新しいNISA制度は、一つの制度の中に「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が併設されており、両方の制度を利用することができる。年間の非課税限度額は「つみたて投資枠」が120万円、「成長投資枠」が240万円とされており、これらの投資枠をフル活用したいと考える投資家の皆さまにもご利用いただきたいと考えている。

 積立投資は、スタートするタイミングを選ばない投資スタイルだ。いつでもよいので、少額から積立投資に挑戦していただきたい。マーケットの動きに一喜一憂せずに、コツコツと継続してもらうことで、積立投資の成果を実感してもらえると思う。

 毎月定額を積み立てると、相対的に相場が下落している局面では、同じ金額でより多くの口数を購入することができる。その結果、相場が回復するだけでも、リターンを獲得することができる。注意していただきたいのは、相場が下落した局面で投資を止めてしまわないことだ。

 インデックスファンドは、非常にたくさんの銘柄に分散投資している。特定の企業や国が厳しい状況になったとしても、そうしたリスクを分散することで、大きな影響を受けにくい運用を目指している。長期的には、日本や世界経済の成長の果実を享受する投資成果が期待される。

 

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