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9月末の投信残高、4.4%減の154兆円=3カ月ぶりに減少-投信協会

2022年10月17日 09時00分

 
松谷博司会長

 投資信託協会がまとめた9月末の公募投信残高は、前月比4.4%減の154兆9787億円となり、3カ月ぶりに減少した。国内外の株価が低下し、運用損益がマイナスになった。ただ、海外株式型や内外株式型、資産複合型ファンド等へ、個人投資家の資金流入が継続した。設定から解約等を差し引いた資金増減額は8779億円の純資金流入となり、65カ月連続の流入超過と過去最長を更新した。

 松谷博司会長は、9月の投資家動向について、「市況が不透明で不安定な動きをする中、値下がりしたタイミングで投資する、比較的短期投資の『逆張り投資』の資金が国内株式型等のファンドに流入した。また、資産分散型のバランスファンド等には長期の資産形成を目指す積み立て投資の資金が引き続き、流入している」と分析。「10年先、20年先を目指して、長期の資産形成を実行している人は、市況動向に惑わされずに、ぶれることなく、積み立て投資を継続しているようだ」と述べた。

 また、資産形成のアドバイスの在り方について、「『商品ありき』ではなく、お客さまごとのライフプランをしっかり設計し、それに沿ったマネープランを立てることが大切であるという認識を定着させることが大切だ」と指摘した。アドバイスの担い手については「金融機関の方であっても、独立系のファイナンシャル・アドバイザーの方であっても、いいのではないか」と述べた。

 日銀が9月20日に発表した「2022年第2四半期の資金循環統計」によると、6月末の個人金融資産は前年同月末比1.3%増の2007兆円だった。内訳を見ると、現金・預金が54.9%を占め、投資信託は4.3%だった。

出所)投資信託協会「投資信託の主要統計(2022年9月)」出所)投資信託協会「投資信託の主要統計(2022年9月)」(クリックで表示)



【日本銀行】資金循環
https://www.boj.or.jp/statistics/sj/index.htm/

【投信協会】投資信託の主要統計等ファクトブック
https://www.toushin.or.jp/statistics/factbook/index.html

 

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