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投信残高、初めて130兆円台に=松谷会長「成功体験は次につながる」

2020年12月15日 07時05分

投資信託協会 11月末の投信残高投資信託協会 11月末の投信残高

 投資信託協会(松谷博司会長)がまとめた11月末の公募投信残高は前月比10兆7868億円増加して、135兆7250億円となり、初めて130兆円台に拡大した。世界的な株価急騰で運用益が増加し、2カ月ぶりに過去最大を更新した。

 このうち、日銀や機関投資家が多く保有するETF(上場投資)や、資金を待機させる公社債投信を除く、公募株式投信残高は68兆5609億円となり、前月比3兆8229億円増加した。

◆「Stay the Couse」、業界挙げて発信
 松谷会長は、今年を振り返り、「3月のコロナショックで株価が急落したが、業界を挙げて『Stay the Couse(継続しよう)』『我慢して、慌てず、目標を忘れずに』とメッセージを発信したことで、多くの人に投資を続けてもらうことができた」と評価。さらに、その後に市況が好転したことで、「良いパフォーマンスを上げて、成功体験を得られたという点では、次につながるものになるだろう」と話した。

松谷会長

◆投資は社会を良くするもの
 来年の協会の活動方針については、ESG投資(環境・社会・ガバナンスを重視した投資)に触れ、「投資は将来の備えになるとともに、私たちの住む社会をより良いものにすることに力点を置いて訴えていきたい」と述べた。

 また、「若い人に根付いてきた『長期・積み立て・分散投資』をさらに広げるため、NISA(小額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)などの制度の拡充に、まい進していきたい」と意欲を示した。(了)

 

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