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企業年金、インカム系資産の増額を計画=頑健なポートフォリオ目指し-JPモルガンAM調査

2022年04月11日 11時00分

グローバル運用商品部インベストメント・スペシャリストの國京彬氏

 JPモルガン・アセット・マネジメントは、国内の年金基金など92社を対象に「企業年金運用動向調査」をまとめた。この中で、今後の運用方針を尋ねたところ、分配金などのインカム収入が期待されるインフラ投資や実物不動産、プライベート・エクィティ(非上場株式)の増額を計画していることが分かった。調査は昨年9月から今年2月にインタビュー方式で実施した。

 グローバル運用商品部インベストメント・スペシャリストの國京彬氏は、こうした運用の狙いについて「より安定的なインカム収入の獲得により、不確実性の高い市場環境にも耐えうる、頑健なポートフォリオになっていくと見られる」と分析している。

 その上で「(組み入れを増やす予定の資産は)いずれも流動性の低い商品なので、より高度な運用ノウハウの習得やリスク管理が必要とされる。また、運用の巧拙によりリターンに差が出やすい商品なので、マネージャー選定もより一層重要になるだろう」と話している。

(出所)JPモルガン・アセット・マネジメント「企業年金運用動向調査」(出所)JPモルガン・アセット・マネジメント「企業年金運用動向調査」(クリックで表示)

 2021年3月末の政策アセットミックス(運用計画)は、国内外の債券が45.9%、国内外の株式が19.9%、オルタナティブ(代替資産)が21.8%だった。2009年3月末からの推移をみると、国内株式の比率を縮小する一方で、海外債券やオルタナティブの運用を増やしている。

 

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