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資産バブル

用語説明
2021年02月01日 09時00分
AFP=時事
AFP=時事

 株式や不動産などの資産価格が実体経済と懸け離れた形で高騰を続けること。価格上昇の根拠が乏しく、下落基調に転じると過熱状態が一気にしぼむなど、持続性に欠けることから、泡(バブル)になぞらえる。17世紀のオランダでチューリップの投機的な価格高騰がバブルの最初だとも言われている。

 世界の株式市場ではバブルの発生と崩壊が繰り返されてきた。1920年代のニューヨーク株式市場では、経済の発展とともに株価は大幅に上昇したが、1929年の大暴落をきっかけにバブル相場は幕を閉じた。日本では1980年代後半から株や不動産が急騰し、1989年末に日経平均株価は史上最高値の3万8915円を記録。しかし、その後の金融引き締めでバブルは崩壊する。

 2020年、新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済は大打撃を受けた。この危機に対応するため各国の政府・中央銀行は大規模な財政出動や金融緩和を実施。一連の対策により、ニューヨークの株価は史上最高値まで上昇し、東京市場もバブル崩壊後の高値を更新した。市場関係者の間では、さらに上昇相場が続くとの見方がある一方、バブルを懸念する声も上がっている。