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サンプル(過去記事より)

今後も上昇期待の中国ハイテク銘柄

Tencent, Alibaba, and Others Are ‘Great Long-Term’ Plays

テンセント、アリババなど

長期的な投資機会を提供

Photograph by Noel Celis/AFP via Getty Images

過去6週間にわたり中国のハイテク株が上昇している。新型コロナウイルス拡散の責任問題や貿易問題をめぐり米中間の緊張が再び高まった場合でも、これら企業の株価はさらに上昇する可能性がある。

 中国インターネットサービス大手の騰訊(テンセント)<700.香港>、インターネット通販大手の京東集団(JDドットコム)<JD>、中国で飲食店の出前代行サービスなどを手掛ける美団点評<3690.香港>の株価は、3月半ばの安値から20%上昇し、年初来の比較でもプラス圏となった。

 中国電子商取引大手、阿里巴巴(アリババ)<BABA>は、新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため中国政府が実施したロックダウン(都市閉鎖)の間、物流面での混乱の影響で株価回復は出遅れ気味となった。このため、今後は買いの機会となるかもしれない。デービス・アドバイザーズのグローバル・ポートフォリオ・マネジャー、ダントン・ゴーエイ氏は、中国のインターネット部門全般について触れ、「(中国のハイテク企業ほど)強い追い風を受けている大手企業は世界にそれほど存在しない」と述べた。その上で同氏は、「長期的に大いなる投資機会が存在する」との見方を示した。

ロックダウン後の急速な経済回復

米国では、新型コロナウイルス感染拡大に伴う自粛措置などでインターネット利用が加速した結果、インターネット通販最大手アマゾン・ドット・コム<AMZN>や動画配信大手ネットフリックス<NFLX>の株価が押し上げられた。中国でも同様に国内ハイテク企業がそうした動きから恩恵を得た。また、これら企業は、経営の多角化によって新型ウイルスが経済や社会にもたらした打撃からの影響を緩和することが可能だった。隔離政策の期間中、テンセントの無料通信アプリ、微信(ウィーチャット)の広告収入は、減少したとみられるが、ビデオゲームの利用はこの期間中、増加している。アリババにしても消費者の利用減少分をクラウド・サービスの需要拡大で補うことが可能だった。

 中国経済はロックダウンの解除後、急速な回復傾向を示している。欧米諸国が新型コロナウイルス感染拡大防止のための安全策と、経済活動を再開させる措置との間で困難な対応を強いられているのとは対照的だ。D・A・デービッドソンのリサーチ・ディレクター、ジル・ルリア氏は、「中国は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)のピークが過ぎ去った唯一の大国である」と指摘した。

厳しい国内競争

これら中国のハイテク企業は自国内において、米国内よりもずっと厳しい競争に直面している。ルリア氏によれば、アリババは隔離措置の期間中、関連企業の配送網に障害が生じたことで市場シェアを一部失っている。自社の配送網を持つJDドットコムに対する信頼性が高まり、同社の市場シェアは24%増加する一方、アリババの市場シェアは8%減少した。テンセントは、短編動画共有アプリ「TikTok」(ティックトック)などを手掛ける北京字節跳動科技(バイトダンス・テクノロジー)との競争に直面する一方、ゲーム分野ではインターネット大手の網易(ネットイース)<NTES>とのシェア争いが激しさを増している。

 また新型コロナウイルスの拡散をめぐり米中両国が非難合戦を繰り広げる中、こうした状況が間接的にせよ、中国のハイテク企業に影響を及ぼす可能性もある。チャタム・ロード・パートナーズのリサーチ・ディレクター、コリン・ジリス氏は、「次世代通信規格(5G)、南シナ海問題、そして新型ウイルスをめぐって非難し合っている状況など、米中間にはマクロ面で信じられないほど多くの問題が存在する」と語った。その上で、「こうした要素が(ハイテク企業の)今後の株価動向にとって障害となる可能性もある」と指摘した。

 一方、米資産運用会社ノイバーガー・バーマンの新興株式市場担当のポートフォリオ・マネジャー、コンラッド・サルダンハ氏は、「われわれは長期間にわたりテンセントを選好しており、安値局面ではアリババ株の購入を目指す」と指摘、「両社は現在の環境下でも抵抗力のあることを証明している素晴らしい企業である」と強調した。