サンプル(過去記事より)

ゴールドマン推奨の石油8銘柄

8 Oil Stocks Goldman Sachs Says to Buy in 2020

来年反発との見方も

パーミアン盆地に資産持つEOG、パースリーなど

AFP時事

原油株にとって2019年はひどかった。投資家は石油業界を敬遠し続け、S&P500のセクターの中でエネルギーのパフォーマンスは最低。

アナリストの何人かは2020年に原油株が反発すると見込む。石油・ガスの生産会社が増産より利益を重視する姿勢に転換し始めていることに加え、エネルギー関連株の配当は平均3.8%と、S&P500中でも最も高いことなどが理由だ。

米国では石油とガスの生産が増加の一途をたどり、石油は過剰供給に陥った。生産者は利益性への懸念から増産計画を圧縮。この結果、来年は米国や石油輸出国機構(OPEC)非加盟国の生産の伸びが大きく鈍化し、再来年の生産は横ばいもしくは微減になる可能性がある。供給過剰の懸念が払しょくされ、市場がより安定することになる。

ゴールドマン・サックスのアナリスト、ブライアン・シンガー氏は2020年の北海ブレント原油の目標価格を1バレル=58.50ドルから63ドルに、米国産標準油種WTIを55.50ドルから60ドルに引き上げた。「OPECが予想以上に減産した結果、在庫がより好ましい状況になる」と説明している。2021年には資本規律を保ちつつ、低コストの生産者が掘削を増やし始める可能性がある。

シンガー氏は、強力なバランスシート、持続可能な収益、長期継続する在庫を持ち、脱炭素を試みる生産業者数社を選好する。EOG<EOG>、パイオニア・リソーシズ<PXD>、パースリー・エナジー<PE>.の3社はいずれもパーミアン盆地に大規模な資産を保有する生産者。

クリーン燃料規制でマラソンなど製油会社が恩恵

ゴールドマンのアナリスト、ニール・メータ氏も2020年の石油・ガスの推奨銘柄を発表している。大手の石油・製油会社が対象で、シェブロン<CVX>、コノコフィリップス<COP>、エクソンモービル<XOM>。エクソンは他の2社に比べ、増産を狙いにより積極的な投資を行っているが、メータ氏は「われわれのスタンスは引き続き、フリーキャッシュフロー、リターンで優位に立ち、バリュエーションが割安の企業だ」と書いた。

製油会社では、バレロ<VL>のほか、マラソン・ペトロリアム<MPC>、フィリップス66<PSX>。よりクリーンな燃料の使用を義務付ける国際海事機関(IMO)の規制が1月から適用され、それにより利益を享受する企業だという。メータ氏は特に、マラソンを推奨している。