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合併しなくてもTモバイルは買い

T-Mobile Stock Is a Buy, Analysts Say – Whether or Not a Sprint Merger Happens

アナリストら、株価上昇見込む

契約者増、自社株買い

EPA時事

ウォール街のアナリストらは、TモバイルUS<TMUS>とスプリント<S>との合併が実現しなくても、Tモバイル株はこの先1年上昇するとみている。

両社は2018年4 月に合併で合意したものの、州政府などが合併差し止めを求めて訴訟を起こしている。

Tモバイル株は連邦当局が合併支持を表明した今年7月以来、10%下落。スプリント株は35%下げた。この間S&P500指数は6%上昇している。合併をめぐる不透明感を背景に投資家が敬遠しているが、アナリストらは合併が実現しようとしまいと、Tモバイルの将来が明るいとみている。

UBSのジョン・ホデュリック氏はTモバイルを「買い」と評価。魅力的なプランや通信網の容量改善により、契約者数拡大で過去数年と同様に携帯電話業界をリードし続けると期待する。収入や利益、キャッシュフローの拡大が見込まれる。合併が実現すれば、重複するコストの削減に加え、Tモバイルは次世代通信規格5G向けの周波数帯免許が得られる。

同氏は18日のレポートで、仮に合併が失敗に終わったら、Tモバイルは、別の場所で免許の取得が可能な周波数帯を探すとともに、自社株買いを拡大すると予想した。同社は現在、来年末まで75億ドルの自社株購入を承認している。同氏は目標株価を96ドルとしているが、これは現在の水準を27%上回る。

破談なら、スプリントは5G周波数帯売却も

バンクオブアメリカ・セキュリティーズのアナリスト、デービッド・バーデン氏も合併の成否にかかわらず、Tモバイルの長期的見通しをポジティブにみている。17日のレポートで「合併が実現しなかったら、期待が外れ、ニュースが伝わった時に株価は下がるだろうが、投資家はすぐに、買いを入れる」「恐らく合併の場合のシナリオほど面白くはないだろうが、Tモバイル単独でも、堅実な成長を続け、株式を買い戻すだろう」と書いた。

同氏は、合併が実現したら、新生Tモバイルが通信網で優位に立つ可能性やコスト削減につながるとみる。

サントラストのグレッグ・ミラー氏はTモバイルを「買い」評価し、目標株価を95ドルとしている。17日のレポートで、合併しなくても、Tモバイルの勢いは続くとする一方で、スプリントは資金調達・債務削減のため5G向けの中間周波数帯のすべてもしくは一部を売却する必要があるかもしれないと分析した。

 

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