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サンプル(過去記事より)

フェデックス、最悪期脱したか

FedEx Stock Is Getting Pummeled After Earnings. It’s Time to Buy

買い時との見方も

評価下げは1人だけ?

AFP時事

フェデックス<FDX>株が18日の市場で10%急落した。前日夕に発表した業績が期待を下回ったためだ。しかし、ウォール街では最悪の時期を脱した兆しがあるとの見方が浮上しており、本誌も同意する。

オッペンハイマーのアナリスト、スコット・シュニーバーガー氏はフェデックス株の評価を「買い」相当から「ホールド」に下げた。同氏は、投資家が同社株を買うのは、業績の改善を確認するため2、3四半期待ってからだとみている。ウォール街でフェデックス株の評価を下げたのは同氏だけのようだ。

ベアードとカウエンのアナリストはより楽観的だ。すばらしいわけではないが、景気は底を打ったようであり、これが株価にとって最悪の時期であることを意味すると分析した。

ベアードのベン・ハートフォード氏は18日の調査ノートで「(フェデックス)幹部は、現在の業績は底に近いと述べている」「われわれは業界のファンダメンタルズが底を打ったとは考えていないが、2020年中のトラフへの線が見える」と書いた。利益が底に到達し、世界経済とともに回復するとみている。

同氏は、企業から消費者への配送事業獲得を目指して行った電子商取引分野での投資が好ましいリターンを生むか、注目しているという。同氏のフェデックスの評価は「買い」相当。目標株価165ドルを維持している。18日朝の時点では148.05ドル。

株価、かなり割安

カウエンのヘレン・ベッカー氏は調査レポートで「フェデックスは、セブンデー(毎日配達)サービスに伴うコスト増をこなしつつある」「コストは(2020年度第4四半期に)改善し始めるはずだ」と書いた。

同社が欧州やアジア事業の改善を見込んでいることに勇気付けられると指摘。「米国と中国の貿易合意で、今後数四半期中に一段の回復の兆しが見られると期待する」と加えた。同社株の評価は「買い」相当で、目標価格は185ドル。

一方、キーバンクのアナリスト、トッド・フォウラー氏は「中期的投資による逆風は、鉱工業生産の鈍化や国際貿易により、強められる」と書いた。シュニーバーガーと同様に、景気改善や利益率向上を待ってから、推奨するとしている。評価は「ホールド」相当。

本誌は最近、フェデックスにポジティブな記事を書いた。同社の最悪期は過ぎ、過去のバリュエーションの平均からみると株価はかなり割安とみている。

 

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