サンプル(過去記事より)

ボーイング宇宙船が初の「着陸」

Boeing Gets A Win. Its Starliner Lands Successfully.

スターライナーは初飛行で無人

ロケットも再利用可能に

AFP時事

ボーイング<BA>の新型宇宙船「スターライナー」が22日朝(米東部時間)、帰還した。有人飛行向けに設計された米国の宇宙船が陸上に到着したのは今回が初めて。これまでは水上だった。

スターライナーが国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングできなかったニュースが20日に伝わったが、フライトは今回が初めてで、無人だ。

ロケット再利用方法の開発で、宇宙は到達しやすくなりつつある。イーロン・マスク氏の宇宙企業「スペースX」やジェフ・ベゾス氏の「ブルー・オリジン」など新興の民間企業が、荷物を宇宙に運んだ後にロケットを地上に着陸させている。

スターライナーは陸上に帰還できる宇宙船。ボーイングによると、最高10回、再利用できるという。

株価はレンジの下限付近

ISSとドッキングできなかったのは、737MAXの2度の墜落、その後の全世界での運航停止により打撃を受けるボーイングにとっては良く見えるものではない。ソフトウエアが墜落の一因とされているが、大統領を含む一部からは、宇宙船における自動化の役割に疑問が台頭している。

しかし、自動化は今後増える見込みであり、スターライナーでのボーイングと米航空宇宙局(NASA)の協力は自動化をめぐる懸念に対処する上での、将来への道筋を示した。NASAはドッキング失敗の直後に、何が起きたかを説明するための記者会見を開いた。開示は良い考えだ。また、スターライナーの初フライトでリスクにさらされた乗組員はいない。

ボーイングの株価は、3月に737MAXが2度目の墜落事故を起こして以来のレンジの下限付近にある。3月からの下落率は約22%。

同社は引き続き2020年第1四半期中の737MAXの運航再開を目標としているが、事あるごとに、別の米国政府のパートナー、連邦航空局(FAA)が再開に向けて主導権を握るとしている。