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MSCIとIntapp、パートナーシップを締結=プライベート資産情報をAIプラットフォームで投資家に提供

2025年06月04日 07時00分

MSCI Intapp

 指数などの投資情報を提供する大手金融サービス会社MSCI(米国ニューヨーク)は、人工知能(AI)を活用した管理プラットフォームに強みを持つソフトウエア会社Intapp(米国カリフォルニア)と、戦略的パートナーシップを締結した。

 MSCIが提供するプライベート資産の投資情報を、IntappのAIを活用した取引管理プラットフォーム「DealCloud」に組み込むことで、投資家の利便利を向上させる狙い。

 具体的には、プライベートエクイティやプライベートクレジット、不動産、インフラストラクチャーのベンチマーク、ファンド別のパフォーマンス指標、市場調査などが、プラットフォームから直接利用できるようになり、調査・分析、投資機会の特定、レポーティングの効率化などに役立てることができる。

 MSCI プライベート資産部門責任者のルーク・フレマー氏は「1000社を超えるジェネラルパートナーから信頼されるプラットフォームに当社の『インサイト』を統合することで、プライベート市場全体で、より迅速かつ的確な意思決定を可能にする」と指摘。

 「『DealCloud』との連携によって、MSCIが保有するプライベート資産のデータセットが投資プロフェッショナルの日々の業務フローに直接組み込まれ、効率性と透明性の向上が実現する」(ルーク・フレマー氏)とコメントした。

 また、Intapp インダストリー事業担当プレジデントのベン・ハリソン氏は「当社のプラットフォームに完全に統合されたサードパーティの市場データを提供するサービスに注力している。この取り組みを通じて、必要な情報をタイムリーに提供することで、最適な投資機会の特定と実行を支援している」と指摘。

 「MSCIとの新たなパートナーシップにより、『DealCloud』上で信頼性の高いプライベートマーケットのデータセットに直接アクセスできるようになり、プライベートキャピタルや実物資産の分野での運用にたずさわる投資家やアドバイザーは、大規模なデータをより効果的に扱い、複雑な市場を的確に評価し、より多くの取引をクローズできるようになる」(ベン・ハリソン氏)とコメントしている。

 

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