「eMAXIS Slim」、1兆円突破=受益者還元で手数料低下-三菱UFJ国際投信
2021年04月15日 07時40分
「eMAXIS Slim」シリーズの一覧(クリックで表示)
三菱UFJ国際投信のインデックスファンド「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズの純資産総額が12日、1兆0047億円に達した。また、一定の純資産総額を超えた部分により低い信託報酬を適用する「受益者還元信託報酬率」を採用していることから、純資産総額の増加により、手数料低下のメリットを享受できるファンドは、13本中6本に広がっている。
このシリーズは、ノーロード(買い付け手数料ゼロ)で、「業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続ける」ことをコンセプトに2017年2月にスタートした。毎月の積み立て投資に利用されるなど、着実に投資家のすそ野を広げ、初めの設定から約4年で1兆円の大台を突破した。
“受益者還元型信託報酬率”とは(クリックで表示)
受益者還元信託報酬率とは、「純資産総額500億円以上」や「同1000億円以上」といった基準を設け、それを超えた部分について、より低い信託報酬率を適用する仕組みだ。資産規模が拡大すると運用効率が高まることから、そのメリットを全ての投資家に還元する狙い。引き下げ幅を表にして事前に示すことで、コストへのこだわりを明確にし、分かりやすさにも配慮した。
純資産総額の大きいファンドを見ると、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が残高3713億円(12日時点)でトップ。上位6本を、世界株式に投資するファンドが占めている。
「eMAXIS Slim」シリーズ合計の資金流入と純資産総額の推移(クリックで表示)
海外株式に投資するファンドの人気が高まる中、資金流入が加速し、3月の月間設定額は714億円で過去最大を記録した。4月も高水準の設定が続いているという。(了)