国内初、基準価額の「1者計算ファンド」を設定=業界の慣行見直し、海外勢の参入容易に-三菱UFJ信託と日本資産運用基盤など
2023年09月27日 15時00分
(出所)日本資産運用基盤グループ、三菱UFJ信託銀行、九州みらいインベストメンツ(クリックで表示)
三菱UFJ信託銀行と日本資産運用基盤グループ(JAMP)などは、国内で初めて、投信の基準価額を信託銀行が1者で計算するファンドを設定した。日本では、長年の慣行で信託銀行と運用会社が基準価額を二重に計算している。金融庁は、二重計算について「国内外の資産運用会社の参入を阻害している可能性がある」と指摘し、改善を求めている。
岸田文雄首相は21日にニューヨークで講演し、海外の運用会社の日本参入を促進する考えを表明した。日本の慣行を見直す、民間の新しい取り組みが動き出したことで、海外勢の参入に弾みが付きそうだ。
第1号ファンドは、肥後銀行系の九州みらいインベストメンツが投資助言する機関投資家向けの私募投信だ。ファンドの事務管理等を専門に行う日本資産運用基盤グループのJAMPファンド・マネジメントが設定し、三菱UFJ信託銀行が1者で基準価額を計算する。