サンプル(過去記事より)
株価は時間外で3.3%高
テスラ<TSLA>が21日夕に発表した第3四半期決算は5期連続で予想を上回った。株価は時間外取引で上昇している。
決算によると、1株当たり利益(EPS)は76セント、売上高は88億ドル。ウォール街のコンセンサス予想はそれぞれ55セント、83億ドルだった。
株価は3.3%上昇しており、これから判断すると堅調な決算のようだ。過去2週間、株価はほぼ横ばいだった。第2四半期の決算発表前2週間には株価は17%上げ、発表翌日には5%下げた。過去5四半期、発表翌日に株価は上下いずれかに平均で約10%動いていた。
第3四半期の業績は完璧というわけではない。米会計基準(GAAP)に基づいたEPSは27セントにとどまり、コンセンサスの31セントを下回った。通常は調整後利益からは除外されている株式報酬費用は5億4300万ドルと、第2四半期の3億4700万ドルから増えた。
S&P500指数への銘柄組み入れを判断する委員会はGAAP上の利益をみるが、この数字だと、テスラの採用の可否や時期についてはさらに検討が必要となりそうだ。
一方、テスラの規制クレジット(温暖化ガスの排出枠)売却額は3億9700万ドルと、ウォール街の予想2億ドルを上回った。ただ、クレジット売却を除外しても税引き前利益が5億5500万ドルだったことはポジティブだ。
また粗利益率は約22%で、第2四半期の16%から上昇した。
マスク氏ら「コスト圧縮に注力」
テスラは21日夕に決算に関する電話会見を行い、投資家やアナリストは(太陽光発電の)ソーラールーフや自動運転タクシー、バッテリー技術などに関して質問。(最高経営責任者の)マスク氏ら経営陣は将来を楽観するとともに、テスラ車を手ごろな価格にするため、引き続きコスト圧縮に注力していると述べた。
ウォール街は現在、第4四半期のテスラの納車台数を約16万5000台と見込む。過去最高を記録した第3四半期を上回る。
テスラ株は21日の終値ベースで年初来約408%高。S&P500指数やダウ工業株30種平均、伝統的な自動車メーカーのリターンを大きく上回っている。