サンプル(過去記事より)
オクシデンタル株、チェサピーク株を役員が大量購入
個別の問題も抱え、株価は数年来の安値
レイモンドのアナリスト、オクシデンタルを「ストロングバイ」
今年もエネルギーセクターの低調が続いたが、オクシデンタル・ペトロリアム<OXY>とチェサピーク・エナジー<CHK>では、役員が最近、大量の自社株をそれぞれ購入した。オクシデンタルは、アクティビスト(物言う投資家)のカール・アイカーン氏が同社によるアナダルコ買収に異を唱え、委任状争奪戦を計画。一方で、チェサピークは債務について警告を発しており、エネルギー業界をめぐるマクロ的問題に加え、それぞれ個別の問題を抱えている。
オクシデンタル役員のジャック・B・ムーア氏は米証券取引委員会(SEC)に提出した書類で、同社株1万2900株を49万8000ドルで購入したことを明らかにした。1株当たり平均38.61ドル。ムーア氏は以前、キャメロン・インターナショナルの最高経営責任者(CEO)で、2016年にオクシデンタルの役員に就任して以来、今回が初の市場での同社株購入となる。
また2013年以来役員を務めるウィリアム・クレッセ氏は12月6日にオクシデンタル株1万株を38万8200ドルで買った。1株平均38.82ドル。今年は合計で4万8000株買ったことになる。クレッセ氏はかつてバレロ・エナジーの会長兼CEOで、2018年にも5000株買っていた。
レイモンド・ジェームズのアナリスト、パベル・モルチャノブ氏は11月、アイカーン氏の扇動行動は副次的なものに過ぎないと書いている。モルチャノブ氏は2020年の原油価格の反発見通しやバリュエーションを理由に、オクシデンタルの評価を「ストロングバイ」とした。
インペリアルはチェサピーク目標価格を2ドルから50セントに
2013年からチェサピークの役員で、サービス・コーポレーション<SCI>の会長兼CEO、トーマス・L・ライアン氏は12月6日に20万株を15万ドルで購入した。1株当たり平均75セント。2018年12月にもチェサピーク株20万株を買っていた。
チェサピークは12月に入ってから、財務安定化を狙いに債務交換策などを発表したが、インペリアル・キャピタルのアナリスト、ジェイソン・ワングラー氏は9日、チェサピーク株の目標価格を2ドルから50セントに引き下げた。「巨額の債務が資産のバリュエーションに影響する」と指摘した。
13日の終値ベースではオクシデンタルは年初来38.6%下落、チェサピークは62.4%安。両社いずれも構成銘柄であるiShares 米国エネルギーETFは7%高。