低コストで高い利便性、透明性も=ETFの魅力をアピール-Global X Japanの藤岡社長
2026年08月17日 07時30分

ETF専門の資産運用会社Global X Japan(本社東京、藤岡智男社長)は今年5月、設立から7年弱で運用資産残高が1兆円を突破した。昨年7月に5000億円を超えてから、わずか10カ月で倍増しており、成長が加速している。
機関投資家にはコア型商品の活用が進む一方で、個人投資家では半導体や防衛などのテーマ型、金などのコモディティ型、カバード・コール戦略を活用したインカム型商品が選好されているという。
藤岡社長は、ETFについて「低コストで利便性が高い。投資内容が毎日公表されるなど透明性も高い」と魅力をアピールした。主なポイントは以下の通り。
◆ETF専門の資産運用会社
-Global X Japanとは
藤岡社長 Global X Japanは、ETF専門の資産運用会社だ。成長テーマ型、インカム型、コア型、コモディティ型など73銘柄のETFを東証に上場しており、運用資産残高は1兆1000億円規模に拡大している(8月5日時点)。
米国では、ETFが個人投資家の主要な資産運用ツールになっている。日本でもそうした時代が来るだろうと考え、大和証券グループと米国のGlobal Xとの合弁により、2019年9月に設立された。
◆低コストで利便性が高い
-ETFとは何か
(出所)Global X Japan(クリックで表示)藤岡社長 ETFとは、証券取引所に上場している投資信託だ。株式と同じように、証券会社経由で売買注文できる。低コストで利便性が高いことが特徴だ。
コストについては、信託報酬に販売会社報酬が含まれないため、銀行や証券会社の窓口で販売される一般的な投資信託と比較して、一般的に低コストだと言われている。
利便性の高さについては、①一つのETFに投資するだけで手軽に少額から分散投資ができる ②証券取引所の立会時間にリアルタイムに売買ができる ③どの証券会社からでも東証上場の全てのETFの取引ができる-などを指摘できる。
さらに、投資信託にはない透明性の高さも特徴だ。ETFが投資している資産の内容が、毎日開示されている。
◆ETFにしかない魅力を投資家に伝える
-投資家拡大に向けた取り組みは
藤岡社長 ETFにはこのように、長期の資産形成にも適した三つのメリットがあり、投資家にフレンドリーな金融商品だ。米国をはじめとして、カナダ、豪州、台湾、韓国などではETFが、資産運用の主流になっている。
当社は、ETF専門の資産運用会社の特徴を生かして、投資信託にはないETFの魅力を投資家に伝え、資産形成に貢献していくことが使命だと考えている。
新NISA(少額投資非課税制度)によって投資家の裾野が広がってきた。若年層に対しては、ネット証券を通じてホームページで情報提供したり、イベントに参加したり、独自に動画を配信したりしている。シニア世代や富裕層に対しては、日本取引所グループ(JPX)などの主催するイベントで情報発信に努めている。
◆長期投資に適した指数が人気
-商品展開は
(出所)Global X Japan(クリックで表示)藤岡社長 米国のGlobal Xは、「Beyond Ordinary ETFs(これまでにない革新的なETFを提供する)」を理念に掲げており、当社もこれを引き継いでいる。
TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価のように既にある指数を参照するETFではなく、指数ベンダーと協働して、どのようなメソドロジーで指数を作れば投資家ニーズを充足し、パフォーマンスも上げることができるかを議論し、一から独自の指数を開発し、それに連動することを目指すETFを提供している。
例えば、当社のETFの中で純資産総額トップの「グローバルX グローバルリーダーズ-日本株式 ETF」(証券コード2641)は、日本を代表する、海外で稼ぐことができる企業20銘柄で構成されるETFだ。個人投資家だけでなく機関投資家を含めて、幅広い投資家からニーズをいただいている。
また、「グローバルX US テック・トップ20 ETF」(証券コード2244)は、米国の代表的なテック企業20銘柄で構成するETFだ。例えば、「マグニフィセント・セブン」や「FANG+」といった指数だと銘柄が固定されてしまうが、このファンドは、常にトップ20をターゲットとすることで、その時代を反映した銘柄への入れ替えが行われるので、長期投資に適した商品性になっている。
◆世界の潮流は「公募投資信託からETFへ」
-今後の目標は
藤岡社長 ここ数年は年間10本以上のペースで新商品を上場している。投資家のニーズの多様化に合わせて、足りない分野の商品を加えながら、できれば年間15本程度のペースで、商品ラインアップを拡充していきたい。
「投資家のニーズに合った商品を出し続けることができるか」に焦点を当てて、会社を運営している。AUM(運用資産残高)については、1兆円にとどまることなく、長い目で見て、5兆円、10兆円と拡大してきたい。米国のGlobal XのAUMは、当社が設立された2019年当時は1兆円程度だったが、現在は15~16兆円に拡大している。
世界の潮流は、「公募投資信託からETFへ」と進んでおり、日本もそうした方向に進んで行くだろう。
◆短期のブームに乗らず、中長期の視点で
-個人投資家にアドバイスは
藤岡社長 ETFは最低売買単位が1000円程度からだ。また、マーケットに注文を出すときには何口といった口数での発注が必要になり、金額ベースの注文ができないなど、一般の投資信託と取引の手続きが異なる部分がある。ただ、一度、経験してもらえば、ETFの取引にも慣れるのではないか。
長期の資産運用では、自分の運用資産のポートフォリオの配分を考えることが大切だ。半分以上をコア(中核)商品に配分した上で、残りの3~4割程度をサテライト商品として、自分が有望だと考えるセクターやテーマに投資して、全体としてのパフォーマンスを高める戦略が有効だろう。
短期のブームに乗ってしてしまうと、高値づかみをして、運用成果を残せないことも考えられるので、中長期で注目できるテーマやセクターを組み入れることが大切だ。当社のETFは、中長期で成長が見込めるテーマやセクターを選んで商品化しているので、たとえ短期的にパフォーマンスが低迷しても、中長期で改善していく商品が多いと考えている。
分散も大切だ。一般的に、一つのETFで20~30銘柄に投資できるが、さらにETFを何本か組み合わせることで、テーマやセクターについても分散効果が期待できるだろう。



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