サンプル(過去記事より)
株価、一時9%安
カナダの大麻製造会社オーロラ・カナビス<ACB>が先週末、カム・バトリー最高企業責任者(CCO)の退任を発表した。ジェフリーズ・グループは23日、同社の信頼が一段と損なわれたとして、オーロラの投資評価を「買い」から「ホールド」に引き下げた。
ジェフリーズのアナリスト、オーウェン・ベネット氏は「われわれにとって最も問題なのは、信頼だ」と書いた。
バトリー氏は、オーロラの顔として、投資家向け広報(IR)を担っていた。同社は、同氏退任のニュースを弱めるため、23日に長々とした事業情報を発表したが、同社株は大きく売られ、午後には一時9%安となった。
大手企業の後ろ盾得られず
ベネット氏は、オーロラが競合するキャノピー・グロース<CGC>などに先んじて、プラスのキャッシュフローを達成すると確信し、オーロラを「買い」評価していたものの、現在は、オーロラのキャッシュフローは2021年6月期までプラスにはならないとみている。
また、20年6月期の売上高見通しを約4億カナダドル(約3億1000万米ドル)と、これまでの6億ドルから下方修正した。21年6月期は7億3000万ドルと、11億ドルから引き下げた。また、20年度は1株当たり0.16ドルの赤字、21年度は0.09ドルの赤字と見込む。
ベネット氏は、オーロラは今年、著名投資家のネルソン・ペルツ氏とは組んだものの、競合するキャノピーはアルコール飲料メーカーのコンステレーション・ブランズ<STZ>、クロノス・グループ<CRON>はたばこメーカーのアルトリア・グループ<MO>から出資を受け、後ろ盾を得ていると指摘。オーロラは、あまりにも信頼できないため、大手企業の支援を得られないのかもしれないと指摘した。
「資金や信用の問題が払しょくされるまでは株価はレンジ内を推移するとみている」と述べた。