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「株買い」検索急増

‘Buy Stocks’ Spikes in Google Search, but Sentiment Still Shows a Bearish Slant

個人投資家協会調査はまだ「弱気」

市場回帰の関心高まる?

新型コロナウイルスの人的、経済的影響が極めて急速に深刻化し、株価は2月半ば以降下げている。多くの企業の利益は減少し、破綻のリスクに直面する企業も出てきそうだ。しかし、株価急落により、格安で優良企業の株式を買える多くのチャンスも生まれている。

個人投資家がチャンスに乗じようとしているようにもみえる。過去2週間、グーグルで「株買い」の検索件数が急増し、週ベースで過去数カ月間の平均の10倍に達した。ダウ工業株30種平均は先週、1938年以来最大の上げを記録したが、(個人投資家)の市場回帰への関心も同時に高まっていたようだ。

「グーグル・トレンド」のデータによると、「失業」「在宅勤務」「配達」などの検索も過去数週間、急増している。

RBC「売りが一時停止しているだけ」か

Photograph by Scott Barbour/Getty Images file

「株買い」検索の多くが、単に情報のためかもしれず、必ずしも投資家が(株買いのために)行動しているわけではない。全米個人投資家協会(AAII)の最新の週次調査では、個人投資家心理が依然、弱気であることが明らかになっている。

先週25日の調査によると、回答者の52%が「弱気」と表明。1週前とほぼ同じ比率だった。RBCキャピタル・マーケッツの米株式戦略ヘッド、ロリ・カルバシナ氏は26日のレポートで、株価が底打ちするまでに個人投資家の心理は一段と弱気になるとの見方を示した。

「個人投資家の心理が(さらに)悪化する余地が依然ある」「先週、弱気はごくわずかに増え、52%(前週は51%)となった。39%程度だった2、3週前からは上昇しているが、まだ、金融危機時に記録した過去最高の70%を大きく下回っている。投資家のキャピチュレーション(降伏)のプロセス終了を宣言するには時期尚早だ」と書いた。

カルバシナ氏は、機関投資家の心理を判断するのに、米商品先物取引委員会(CFTC)の米株先物のポジションをみているが、資産マネジャーの株式市場に対する見方は、過去最も楽観的だった2月半ば以降4週連続で、大きく悪化しているという。

先週のデータによると、機関投資家の心理はわずかに改善した。ナスダック総合指数やラッセル2000指数の先物ポジションがより強気になったためだ。ただ、ダウ工業株30種平均やS&P500指数については一段と弱気になった。

同氏は30日「これが、(株式市場への)一段の回帰の始まりなのか、売りが一時停止しているだけなのかを判断するのは難しい」「われわれは後者に傾いている」と書いた。

 

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