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ディスカバリー、東京五輪の行方に過剰反応

Discovery Stock Might Be Oversold. Why Postponing the Olympics Isn’t as Scary as It Seems.

インペリアル「延期でも利益増」

平昌冬季、欧州で58%視聴

Photograph by Fabrice Coffrini/AFP via Getty Images

メディア大手ディスカバリー<DISCA>の株価はこの2カ月で37%近く下げ、下落率はS&P500指数の26%を大きく上回った。夏の東京五輪が延期される可能性があるとの投資家の懸念が背景だが、インペリアル・キャピタルのアナリスト、デービッド・ミラー氏は17日の調査ノートでディスカバリーの株価急落は「大きな過剰反応」であり、五輪が延期されれば、第3四半期の利益やキャッシュフローが押し上げられると分析した。

ミラー氏はディスカバリーの投資判断を引き続きアウトパフォームとする一方で、目標株価を34ドルから32ドルに下げた。ただ、第3四半期の1株当たり利益予想を46セントから68セントに引き上げた。

17日午後の段階でディスカバリー株は3%高の21ドル近辺。

同社は、2018年から2024年に開催されるオリンピックの欧州テレビ放映権を購入。2018年の平昌冬季五輪の際はうまくいった。同社によると、欧州の上位10市場で人口の約58%が「ユーロスポート」などディスカバリーのチャンネルや欧州の提携先を通じて、ゲームを視聴した。また、7600万人がインターネット交流サイト(SNS)やユーロスポートのアプリを通じ、オンラインで視聴した。

2020年7月下旬から8月上旬に開催予定の東京五輪も放映することになっているが、新型コロナウイルスの世界的流行により、五輪の開催時期が不透明化している。


サッカーのイングランド・プレミアリーグや米プロバスケットボール協会(NBA)の試合、オーガスタの男子ゴルフ・マスターズ・トーナメントなど、多くのスポーツイベントが中止または無期延期された。五輪延期を求める人も多いが、日本の安倍晋三首相は、予定通りの五輪開催を約束している。

IOCへ支払いなく、保険収入も

ミラー氏は東京五輪の延期は「ディスカバリーにとって心理的にはマイナスのようにみえるものの、それほど恐れることではないかもしれない。五輪の収入は主に、地元放送局へのサブライセンスや、広告、さらにオンデマンドなど自社配給によるものだ」と指摘。広告収入は大きく減るものの、国際オリンピック委員会(IOC)に対し何ら権利料金を支払う必要がないため、第3四半期の利益が2億ドル程度押し上げられると試算した。

ディスカバリーは、東京とロンドンの放送センターに投資しているが、経営陣は最近の決算会見で、これらの計画は保険のカバー対象になっていると述べた。ミラー氏は、五輪が延期され、放送センターが使えなくなったら、保険金支払いで、ディスカバリーは一時的所得を計上し、さらに純利益が増えると推測した。

 

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