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利益確保は必ずしもリターン向上につながらない=淡々と『長期・積立・分散投資』の継続を-ウェルスナビと慶大の枇々木教授が共同研究

2026年03月16日 08時00分

(出所)ウェルスナビ(出所)ウェルスナビ(クリックで表示)
(出所)ウェルスナビ(出所)ウェルスナビ(クリックで表示)

 相場が動いたときに「今ある利益を確保したい」「資産の目減りを防ぎたい」と資産を売却しても、将来的なリターンの向上につながらない場合が多い-。ロボアド最大手のウェルスナビと慶應義塾大学理工学部の枇々木規雄教授との共同研究から、こうした実証データが浮かび上がった。

 ウェルスナビの牛島祐亮リサーチ&クオンツは「相場に一喜一憂するのはごく自然な心理だが、相場に合わせた行動が将来的なリターンの向上につながるとは限らない。『長期・積立・分散』を続けながら、資産を使う時期が来るまで淡々と運用することが大切だ」とアドバイスしている。

◆「継続運用」は14.6%、「出金あり」は9.9%

枇々木教授らは、資産の売却(出金)が運用パフォーマンスにどのような影響を与えるか調べるため、ウェルスナビで3年以上の運用期間がある利用者(2025年12月末時点)を「継続運用グループ(約15万人)」と「出金ありグループ(1円以上の出金がある約24万人)」の二つのグループに分けた。

 1年あたりのリターン平均を比較すると、「継続運用グループ」が14.6%だったのに対して、「出金ありグループ」は9.9%にとどまり、「出金ありグループ」の方が4.7%低かった。

(牛島氏)(牛島氏)
(枇々木氏)(枇々木氏)


◆「出金ありグループ」はリターンが低下、マイナスも

 さらに10%刻みでデータを分析すると、「継続運用グループ」では「1年あたりリターン平均が10~20%」が92.8%を占めており、マイナスの人がいなかった。一方、「出金ありグループ」では、「同10~20%」の割合が50.5%に低下、これより低い「同0~10%」が38.1%に増加した。また、マイナスの人もいた。

 牛島氏は「お金を使うために出金する方もいれば、長期で資産形成を目指しながらも、相場に一喜一憂して出金する方もいると思う。『今ある利益を確保したい』『資産の目減りを防ぎたい』と考えるのはごく自然な心理だ。しかし、相場に合わせて出金すると、運用を続けていれば得られたリターンを取り逃がしてしまう可能性もある。それはもったいないことだ」と考察している。

 

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