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新疆ウイグル自治区

用語説明
2021年04月19日 09時00分
EPA=時事
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 中国北西部に位置する自治区。人口約2500万人で、イスラム教徒のウイグル族など少数民族が多く暮らす。面積は中国国土の約6分の1を占め、石炭などの天然資源も豊富。ロシアや中央アジア諸国と国境を接し、シルクロード経済圏構想「一帯一路」の陸の要所でもある。

 1949年に人民解放軍が進駐し、1955年に自治区が成立したが、中国政府の統治に反発する民族暴動が多発。テロ対策などの名目で中国政府が統制を強化していることに、米欧など西側諸国から人権侵害との批判が相次ぐ。思想教育のための強制収容施設の存在も指摘されている。米政府は2021年1月、ウイグル族への迫害を「ジェノサイド(集団虐殺)」と認定し、関与した中国当局者への制裁に踏み切った。

 新疆は良質な綿花の産地としても知られるが、人権問題をきっかけに国際的な経済問題が生じている。スウェーデンの大手アパレルメーカー、ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)などの企業が新疆産の綿花を調達しない方針を示唆。これに反発して中国ではH&Mなど海外ブランド品の不買運動が広がった。「ユニクロ」を展開するファーストリテーリングや「無印良品」の良品計画など日本のアパレル大手も「新疆綿」をめぐり対応に苦慮している。