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ＦＲＢ

米ワシントンにあるＦＲＢ本部（EPA＝時事）

　米国の中央銀行に当たり、正式名称は連邦準備制度理事会。Federal Reserve Boardの頭文字を取ってＦＲＢと呼ばれる。正副議長を含む理事や１２地区の連邦準備銀行総裁が参加する連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）を年に８回開き、主要政策金利であるフェデラルファンド（ＦＦ）金利の誘導目標など金融政策を決める。

　新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた経済をテコ入れするため、ＦＲＢは２０２０年３月、事実上のゼロ金利政策導入や米国債などを買い入れて世の中に出回る資金を増やす量的緩和の実施を決めた。これらの対策を打ち出した結果、暴落状態に陥っていた株価は急回復。ビットコインなどの暗号資産や金の価格も押し上げた。

　ＦＲＢの緩和策や政府の財政刺激策に加え、ワクチン接種が始まったことで、経済・社会の正常化が視野に入ってきた。金融市場では量的緩和策の縮小（テーパリング）がいつ開始されるのかに関心が高まっている。ＦＲＢは金融緩和を長期間維持すると強調するが、米長期債利回りは２０２１年２月末から急激に上昇。株式市場などへの影響が懸念されている。