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テーパリング

用語説明
2021年06月14日 09時00分
AFP=時事
AFP=時事

 国債などの買い入れにより市場に大量の資金を供給する量的緩和策を段階的に縮小すること。新型コロナウイルスの世界的流行で各国の中央銀行は利下げとともに、大規模な量的緩和策を実施している。ワクチン接種の進展で経済活動の正常化が進む中、米国がいつテーパリングに踏み切るかに注目が集まっている。

 カナダの中央銀行は2021年4月、主要国の先陣を切って量的緩和の縮小を実施。経済回復が順調な英国ではイングランド銀行が同年5月、毎週の国債買い入れペースを減少させるなど、すでに一部の国では具体的な動きが出てきている。

 市場関係者が注目するのは米FRBの動向だ。2021年4月のFOMCでは、多くの参加者が量的緩和の縮小に向けた議論を「今後開く会合のある時点で」始めることが適切だとの認識を示していたことが、その後公表された議事要旨で明らかになった。早ければ2021年7月のFOMC、あるいは8月のジャクソンホール会議で検討が開始されるとの見方が出ている。