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ESG投資

用語説明
2020年11月13日 17時19分
EPA=時事
EPA=時事

 環境(Environment)や社会(Social)、企業統治(Governance)の課題に取り組む企業の株式や球温暖化対策に役立てる債券「グリーンボンド」などに投資すること。重視する項目の頭文字を並べて「ESG投資」と呼ばれる。欧米が先行したが、ここ数年日本でも急速に広がっている。

 2006年、国連がESGに配慮した投資を行うよう機関投資家に求める責任投資原則(PRI)を提唱したことで注目を集めた。年金積立金管理運用特別行政法人(GPIF)は2015年にPRIに署名。巨額の年金資金の運用にESG投資の手法を導入した。銀行業界では、温室効果ガスの排出量が多い石炭火力発電所向けの融資残高を将来的にゼロにする方針を打ち出している。

 菅義偉首相が所信表明演説で、2050年にまでに温室効果ガスの排出量を実質的にゼロにする目標を打ち出した。太陽光発電、燃料電池といった再生エネルギーや電気自動車など「脱炭素社会」の実現につながる事業は、ESG投資の観点からも重要な投資テーマとして脚光を浴びている。